生活保護費でギャンブルをしても良い?するとどうなるのか

PR

生活保護費を使ってギャンブルをしても良いかどうか、するとどうなるか解説します。

制度上は生活保護費でギャンブルをしても良い

生活保護費を使ってギャンブルをしても制度上は問題ありません。

生活保護費を使って競馬やパチンコをしてもOKです。生活保護法にギャンブルを禁止する規定は定められていないからです。

生活保護法にパチンコなどを禁止する規定はないが、「生計の状況を適切に把握するとともに支出の節約を図る」などと生活上の義務が定められている。

引用元:日本経済新聞「生活保護、指導3100件 厚労省が初の実態調査」

ただし、ギャンブルで勝って利益が出ると、生活保護費の減額や打ち切りになることがあります。

「制度上はギャンブルをしてもOKだが、生活保護費が減額・打ち切りになる可能性が高い」としっかり認識しておきましょう。

ギャンブルで勝つと生活保護費が減額・受給停止されることがある

生活保護費を使ってギャンブルで勝った場合、生活保護費が減額・受給停止されることがあります。

場合によっては、負けた場合も減額・受給停止の対象となるので注意が必要です。詳しく解説します。

ギャンブルで得た利益も収入とみなされる

生活保護費の算出方法

生活保護費の金額は、国が定めた「最低生活費」から「収入」を引いた額が毎月支給される仕組みになっています。ギャンブルで獲得した利益も「収入」とみなされるため、生活保護費から差し引かなくてはなりません。

ギャンブル
支給される生活保護費
しない場合最低生活費-収入
行った場合最低生活費-収入(ギャンブルで得たお金を含む)

なおギャンブルだけでなく、親からの仕送りなどのちょっとしたお小遣いなども、収入としてみなされます。

いくら減額されるのか?

ギャンブルで獲得した「勝利金の分」だけ、生活保護費が減額となります。

正確な金額が知りたい場合は、各自治体の役所に確認する必要があります。生活保護費の金額は都道府県、市町村、世帯構成、障害者加算・母子加算等によって変化します。

いくら利益が出ると受給停止になるのか?

ギャンブルで獲得した勝利金が国の定めた最低生活費を超えると、生活保護費は受給停止となります。

具体例
東京23区の単身者:生活保護費約13万円
ギャンブルの勝利金が13万円を超えると受給停止

生活保護費の金額は自治体によって変わるので、いくら利益が出ると受給停止になるのかは個々で確認が必要です。

ギャンブルが原因で生活保護費が受給停止となったが再度受け取りたいという場合は、役所に申請し直す必要があります。

収支上で負けていても収入認定される

ギャンブルで負けた場合や引き分けた場合も収入として認定

注意したいのが、収入として認定されるのは「ギャンブルで獲得した勝利金」であり、「ギャンブルで獲得した利益」ではないという点です。賭けた金額は関係なく、あくまでギャンブルで得た金額が収入としてみなされます。

そのため、以下のようにギャンブルで引き分けた場合や負けた場合でも収入認定されてしまいます。

賭け金結果収入認定
3万円3万円獲得3万円
(利益0円)
3万円1万円獲得1万円
(利益-2万円)

収入としてみなされると、その分生活保護費が減額されます。勝っても負けても、配当を獲得した時点で収入とみなされ生活保護費が減額されるのです。

生活保護受給者がギャンブルをするデメリットは非常に大きいと言えるでしょう。

赤字なのに生活保護費の返還を求められた事例もある

収支上で負けていても収入認定されることを知らずにギャンブルを続けてしまい、生活保護費の返還を求められた事例があります。

競馬でひそかに327万円余りの払い戻しを受けていた生活保護受給者の70代男性に対し、(中略)払戻金から的中馬券の購入代金を差し引いた全額を行政側に返還するよう命じた。

引用:産経新聞

男性は「トータルの収支で負けているので返還義務はない」と訴訟で訴えましたが、結果的に大阪地裁から生活保護費の返還を命じられました。

収入として認められるのはあくまでも「受け取った配当金・勝利金」です。本人の収支がマイナスになっていようが収入として認められる点には十分注意する必要があります。

生活保護費でギャンブルをすると勝っても負けても損をする

生活保護費でギャンブルをすると、勝っても負けても損をする可能性が高いです。

ギャンブルの勝敗
結果
勝利生活保護費の減額・給付停止
敗北最低生活費が削れて生活が厳しくなる
生活保護費の減額・給付停止

ギャンブルで勝っても負けても、配当金・勝利金を獲得した時点で収入とみなされるため、結果的にギャンブルをした時点で損をする可能性が非常に高くなってしまいます。

生活保護費でギャンブルすることは、非常にリスクが高い行為です。生活保護の制度上は「ギャンブルをしてもOK」となっていますが、現実的にはやめるべきでしょう。

ギャンブルからの利益を収入申告しないとどうなる?

ギャンブルの利益を収入申告しない時の結果

ギャンブルで勝ったときの収入申告をしないと生活保護の不正受給となり、刑罰などの重いペナルティを受ける可能性があります。

返還をしないとか、意図的に不正受給をしていたなどの悪質な場合は、生活保護法第85条により、3年以下の懲役か、100万円以下の罰金が科される可能性もゼロではありません。なお、刑罰を受けても、返還義務はそのまま発生します。

引用元:Yahoo! JAPANニュース「生活保護は働いていてももらえる!?収入の「無申告」は不正受給になる可能性も」

ネットを使って競馬・競輪のオンライン投票する場合、獲得した配当金はネット口座に振り込まれます。ネット口座の収支の記録は厳しく管理されてるので、収入はごまかせません。最新の履歴を区役所に提出し、「収入」として申告する必要があります。

不正受給になり給付停止や返還を求められる

ギャンブルの勝利金は収入申告しないと生活保護の不正受給となり、給付が止められたり、返還を求められることがあります。

収支自体はマイナスでも返還が命じられるケースも存在する点に注意が必要です。

悪質だと判断されると逮捕の可能性も

生活保護の受給停止が嫌だからと虚偽の報告をすると「不正受給」とみなされます。

悪質な場合は、警察に告訴等され、詐欺などの容疑で逮捕されるおそれもあります。過去には、虚偽の報告で生活保護費を不正受給したとして、何名もの人が逮捕されています。

生活保護費不正受給者の逮捕について

被疑者は、就労の事実を隠して生活保護の申請を行い、その後も就労収入を得ていたに
もかかわらず、無収入である旨の申告を行い、就労の事実も認めず、生活保護費を不正に受給していました。

<被害額> 2,311,390円

引用元:相模原市発表資料

生活保護費でギャンブルをしている人がいるのはなぜか

生活保護を受給する人がギャンブルをする理由は、大きく分けると以下の通りです。

  1. ギャンブルで収入を得たい
  2. ギャンブルをすることが楽しい
  3. ギャンブルをやめたくてもやめられない(≒ギャンブル依存症)

問題なのは、③のギャンブル依存症です。

特に、生活保護費を使ってまでギャンブルをしているという状況は、すでにギャンブル依存症の可能性があります。他者や自助グループの助けを借りて対処することも検討しましょう。

アルコールや薬物、ギャンブルなどを“一度始めると自分の意思ではやめられない”、“毎回、やめようと思っているのに、気が付けばやり続けてしまう”それは「依存症」という「病気」かもしれません。

引用元:厚生労働省「依存症対策」

ギャンブルの収益は調べられればバレる

競馬・競輪は、ネットの投票サイトでギャンブルできますが、利用履歴や収支履歴は銀行送金の履歴を調べられればすぐにバレます。

ネット上でなくとも、競馬場・競輪場・パチンコ店など現地で現金で遊んだ場合もバレる可能性があります。

例えば、勝ったときの収益を通帳に入金した場合には、どこから得たお金なのかすぐに調査されて「収入」として認定されます。

また、特定の市ではパチンコ店の巡回を行い、生活保護受給者を市役所に呼び出して注意した事例もあります。直接収益を確認されて、収入申告していないことがバレるケースもゼロではない、と言えるでしょう。

見つけた生活保護受給者25人を一人ずつ市役所に呼び出して注意し、次の巡回で再び見つけた場合は1か月分支給額を大幅に減らした。

引用元:J-CASTニュース「「生活保護者が朝からパチンコはよくない」 別府市の「巡回」「支給停止」にネットで称賛相次ぐ」