パチンコが公営ギャンブルじゃないのはなぜ?違いと理由を解説

パチンコが公営ギャンブルじゃないのはなぜ?違いと理由を解説。日本では競馬や競艇などが公営ギャンブルとして認められている一方で、パチンコは公営ギャンブルとして認められていません。しかしパチンコで遊んでも逮捕されることはありません。

この記事ではなぜパチンコが公営ギャンブルとして認められていないのか、詳しく解説してみました。

パチンコが公営ギャンブルじゃない理由

パチンコが公営ギャンブルでない理由として以下の3点が挙げられます。

それぞれの理由について、詳しく解説します。

運営主体が国や地方自治体ではない(民間企業による運営)

運営主体が国や地方自治体ではない(民間企業による運営)

パチンコを運営しているのは民間企業です。主なパチンコの運営会社としては、マルハン、ガイア、ダイナムなどが挙げられます。民間企業による運営ということは、当然「公営」という要件を満たせません。

国の各省庁や地方公共団体、関連団体などが管轄している公営ギャンブルと、民間の私企業によって運営されているパチンコには大きな違いがあります。

各公営ギャンブルにはそれぞれ管轄する法律がある

各公営ギャンブルにはそれぞれ管轄する法律がある

日本では賭博が禁じられているものの、公営ギャンブルについてはそれぞれ法律で特別に賭博が認められています。各公営ギャンブルを管轄する法律および省庁は以下の通りです。

公営ギャンブルの種類管轄法管轄省庁
競馬競馬法農林水産省
競輪自転車競技法経済産業省
競艇モーターボート競走法国土交通省
オートレース小型自動車競技法経済産業省
宝くじ当せん金付証票法総務省

しかしパチンコには賭博を容認する根拠法も、管轄省庁もありません。

パチンコの法律上の位置づけは「風俗営業」

パチンコの法律上の位置づけは「風俗営業」

そもそもパチンコは法律上「風俗営業」という位置づけになります。根拠となる法令は風俗営業法です。

第二条 この法律において「風俗営業」とは、次の各号のいずれかに該当する営業をいう。
(中略)
四 まあじやん屋、ぱちんこ屋その他設備を設けて客に射幸心をそそるおそれのある遊技をさせる営業

引用元:風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律

要はパチンコはあくまでも娯楽産業であるという法規定になっていると考えると分かりやすいでしょう。

つまりそもそも「ギャンブルではない」ということです。実態としてはかなりギャンブルに近い性質もあるものの、後述するように三店方式を採用していることで、法律規定上はギャンブルとは異なる扱いになります。

パチンコは公営ギャンブルじゃないのになぜ換金できるのか

上述した通りパチンコはギャンブルではありません。しかし実際にはパチンコで稼いだ後は換金することができます。本来は刑法によって公営ギャンブル以外で換金することは禁じられているのに、なぜパチンコで換金ができるのでしょうか。

パチンコをプレイしても賭博罪で摘発されない理由には「三店方式」というからくりがあります。

三店方式とは

賭博罪で摘発されない「三店方式」とは?

パチンコで採用されている三店方式とは、以下のようなシステムです。

  1. パチンコで稼いだ玉をパチンコ店に変換
  2. 玉と特殊景品を交換
  3. 特殊景品を景品交換所に持ち込んで現金と交換

簡単に言えばパチンコで増やした玉を直接換金しているのではなく、一旦景品に交換した後で、景品を現金に交換するシステムということです。的中券をそのまま現金に交換できる公営ギャンブルとは、換金システムが異なります。

公営ギャンブルでないにも関わらずパチンコで換金できるのは、出玉を直接現金と交換しているわけではないためです。出玉をそのまま換金すると賭博罪に抵触しますが、一旦特殊景品を挟むことにより、法規制をうまく免れています。

ちなみに建前上ですが、パチンコ店舗と景品交換所はそれぞれ無関係で、完全に独立しているという立場を取っています。

パチンコが公営ギャンブルになる可能性はある?

パチンコは公営ギャンブルでないものの、実質的には公営ギャンブルに近い性質があるのは上述した通りです。仕組みが非常に面倒くさいのもあって、「パチンコを公営ギャンブルにしてしまえば良いのでは?」と感じる方も多いでしょう。

では実際に将来的にパチンコが公営ギャンブルになる可能性はあるのか、詳しく解説します。

パチンコを合法化することには反対の声も多く、公営ギャンブルになれない

パチンコを合法化することには反対の声が多い

大前提としてパチンコを合法化するということに対しては、反対の意見も多くみられます。やはりギャンブル依存症の増加などを懸念する声があるためです。またパチンコは既に数十兆円という市場規模(売り上げ規模)を誇っています。

娯楽部門の市場規模の推移

引用:日本生産性本部『レジャー白書2020』(9月30日発行予定)と過去データをもとに作成

合法化すると様々な規制が伴うことにもなり、かえって市場規模が縮小するリスクもあると考えられていることも反対派が多い理由です。もちろん将来のことは何も決まっていませんが、反対の声も根強いことから将来的にパチンコが公営ギャンブルになる可能性はあまり高くありません。

過去には「パチンコ税構想」もあったが白紙になった

過去には「パチンコ税構想」もあったが白紙になった

実は過去には「パチンコ税構想」も持ち上がったこともありました。パチンコやパチスロの換金時に1%の課税をするという内容です。20兆円の売り上げに対して1%を課税するため、2000億円の税収増加が期待できるという内容でした。

しかしパチスロ税を施行するにはそもそもパチスロを合法化する必要があるなど、障害も多くあったために結局実現しないままいつしか議論は行われなくなっています。

まとめ

本記事ではなぜパチンコが公営ギャンブルとして認められていないのか、解説してきました。
パチンコが公営ギャンブルでない理由として以下の3点が挙げられます。

  • 運営主体が国や地方自治体ではない(民間企業による運営)
  • 各公営ギャンブルにはそれぞれ管轄する法律がある
  • パチンコの法律上の位置づけは「風俗営業」

パチンコが公営ギャンブルになる構想があったようですが、現実的には難しそうです。
パチンコは公営ではないと割り切って楽しみましょう。